社会人出身の大学教員(社会科学系) 萬日記

このブログは、社会人経験10年後に大学教員(関東中堅私大)になった36歳おっさんの日常の雑感を綴ったものです。

大学から配分される個人研究費について

 おはようございます。本日は、日曜日ですが大学に出校して残務処理をしております。年内の仕事は年内に終わらせたいです。

  大学教員は、学生と同じで休日や祝日の感覚(ありがたみも含め)が欠落してしまいがちです。

私は絶賛独身農民を邁進中ということもあり、授業がない日は大学外で過ごすことが多いのですが、雑用が降ってこない日曜日はよく出校しております。(共同研究室なので、一人の時にしか音楽の音量上げられません。)

  さて、本日は大学教員が大学から配分される個人研究費についてです。本校では12月に入ると来年度予算の作成のために、各教員にも個人研究費の予算執行案を作れと指示が来ます。

  この個人研究費は、専任教員に与えられる給与以外のお金であり、教員の研究活動に対する助成金のようなものです。研究に必要な書籍、備品、器具などの購入費用や調査研究や学会出席のための旅費宿泊費用などに充てることができ、研究者にとって他の研究者と競争せずに得られる大変ありがたいお金でございます。

  もちろん、後払い精算で、しっかり領収書等の書類提出が求められますので、良識の範囲での執行が求められます。(学生の皆様の学費の一部でもあるので当然ですよね。)

   気になる個人研究費の額ですが、これも大学によってまちまちですが、私(任期付き助教)の場合、年額で20万円を予算として計上することが出来ます。うちの大学では、講師で40万円、准教授で50万円、教授で60万円なので、講師以上の先生は社会科学系では、かなり恵まれていると思います。

  私もこの貴重な20万円で、書籍(専門書誌は無駄に高いですが、お互い持ちつ持たれつですので致し方ないですね。)を始め、執務用のノートパソコン、ICレコーダーなどの研究器具や、各種出張費用として活用させていただいております。

  非常勤講師の方は、大学からの個人研究費がないのがほとんどなので、専任教員の大きなメリットの一つでもあると思います。(引き換えに多様な学内業務を課せられますが。)

  なお、社会科学系の研究者は、大規模な実験器具等を必要としない研究(あっても統計ソフトくらいかと)が多いので、不思議なものに研究費を充てる強者もいらっしゃっいます。(よく承認おりたなぁとびっくりするものもちらほら。)

  例えば、歴史研究の先生が今流行りの中国の歴史漫画(キング◎ム)をフルコンプリートしてたり、非言語コミュニケーション研究の先生が、サラウンドモニター付きでニン◎◎ドースイッ◎を研究室に完備してたりと言うのは序の口です。(ちゃんと研究活動に使用されていらっしゃいます!)

   私は、お偉い先生方が吹けば飛ぶような身分なのでアグレッシブな活用は出来ませんが、ある意味こういう自由な自治(発想)が研究者には必要なんだと信じたいですね〜。