社会人出身の大学教員(社会科学系) 萬日記

このブログは、社会人経験10年後に大学教員(関東中堅私大)になった36歳おっさんの日常の雑感を綴ったものです。

非常勤講師のお話

 こんにちは。一日、一記事を目標に、無理せず頑張っていきたいと思います。

さて、本日は私もやっている非常勤講師のお話をしたいと思います。

 大学教員の代表的な副業の一つに非常勤講師があります。要するに、本務校(勤務大学)以外の大学・専門学校等で授業をするアルバイトです。

 私の場合は、研究日に非常勤講師をしており、1日4コマ分を担当させていただいてます。ですので、非常勤講師の日は一日、授業をする大学で過ごすことになるのですが、やはり本務校との雰囲気の違い(校舎、学生、先生、事務職員の方々)は面白いなぁと感じます。

 大学が違えば、授業のルールも違いますし、学生の雰囲気もそれぞれです。同じ科目の授業をしていても反応が全く逆になるというのはよくあることです。

(私自身の経験で言えば、非常勤講師先の方がリアクションが良いイメージがあります。)

 そして、気になるお給料は、一言で言ってしまえば、大学・専門学校によりバラバラなのですが、関東私大では概ね1コマ(90分)6,000円~8,000円(助教・講師レベルの場合)だと思います。(私も3つぐらいしか実経験はありませんが、まわりの先生方のお話を聞く限りでは、上記の幅に収まっていました。)

 授業準備の時間や移動にかかる時間を考えば、時給換算したくないほどの低額になるのが現状なので、非常勤講師一本で生計を立てるのがいかに難しいかが分かると思います。

 なので、若手研究者の多くは、副収入を目的にするというよりは、キャリアアップのための教歴(担当科目の授業経験)を積むことを目的としている方の方が多いのではないでしょうか。

 なお、すごく良心的な大学では給与換算をコマ単位での経験ではなく、月額(定額)で支給していただける大学もあるそうです。しかも、授業がない月も支給してくれるという太っ腹なところもあると聞いたことがあります。(おそらく、年契約や半年契約みたいな形にしているのだと思います。)

 私の研究領域では、資格を取得するための国家試験がありますので非常勤講師の募集は結構ありますが、国家試験がない専門分野だとなかなか非常勤講師の募集がないのが現状だと思います。(教養系科目の募集は、安定してあると思いますが)

 最近、非常勤講師の方々に関するニュースをよく見聞きしますので、これから大学教員を目指す方も、自分が進む分野を考える時の参考になれば幸いです。